クロ釣りではハリが上顎に掛かることが最適とされていますが、イシダイは上下に強靭な歯があるため、これにハリを掛けることはできません。たまに、歯と歯の隙間(俗にジゴクという)に掛かることもありますが、たいていは口の左右(口の内側から表皮にかけて)に掛かります。
しかし、アワセのタイミングやイシダイが走った方向などによってハリが確実に貫通しない場合もあり、ハリ先だけで、カエシの部分までぬかっていないケースも少なくありません。したがって、海面にイシダイを浮かせたら、まずハリ掛かりを確認し、もし甘いようだったらぶり上げるのはやめ、玉網で取り込むか、ラインを掴んで暴れさせないように、静かに磯上へ引き上げます。とくに大型の場合、せっかく浮かせても最後の反転でハリが外れてしまうことも多いので、くれぐれも素早い判断と行動が欠かせません。 |
|
■ 口の内側から表皮へと貫通したハリ。俗に「カンヌキ」という。これなら途中で外れることはまずない。 |
|