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カレイ釣りの必需品・ルミコオレンジ&レッド
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    カレイ図鑑
 カレイの仲間は世界で100種類を超えると言われます。一番大きくなるのはオヒョウで、ベーリング海では体長3m (270kg)もあるダブルベットサイズが獲れた記録もあります。日本近海で獲れるのはカレイ33種類とヒラメが10種ほど。基本的に寒海性ですから、北海道・東北では釣れる種類が多くなります。
写真提供 : 北海道の釣り
 

 おもに冷たい北極海に分布していますが、日本でも東北から北海道東部の深場で釣れることがあります。カニやエビのほかタラやタコなどを補食するため、口が大きいのが特徴です。10年で1mを超え、30年以上も生きますが、近年は乱獲によって数が激減しています。新鮮なものは身が締まリ、脂ものっているので、刺身・焼き物・揚げ物と美味しくいただけます。回転寿司ではエンガワと称されることもあるようです。

 東北から北海道東部に生息。冷水性ですが成長が早く、80cmもの大型になります。身が厚く甘みがあるのでカレイ類中最高の食味とされるものの、幻の魚と呼ばれるほど希少で、栽培漁業化が進んでいます。雄の方が旨く、腹側が黄色いことからキビラメとも呼ばれます。ウロコが粗いため“松の皮”という意味での命名とされますが、その昔、松川という地域で良く獲れたからという説もあります。地方名:タカノハ・クロスジ・ヤマブキ・ムギガレイなど。
 

 北海道南部から九州にかけて分布する暖海性のカレイで、やや細身のナガレメイタガレイと混同されることがあります。どちらも両目の間に、一目で判るくらいのトゲがあり、刺されると痛いので目痛カレイと呼ばれます。眼がいちじるしく突出しているためメブトとかメダカ、またスズメと呼ぶ地方もあります。10月〜翌2月の間に産卵。夏が旬ですが、深場にいるので、堤防から釣れることはありません。菱形ぽい体型で、全長30cmまでとやや小ぶりですが、肉に厚みがあって美味です。

 マコガレイよりもやや北寄りの全国に生息し、通常30cm前後、最大60cmくらいまで成長する、大変食味の良いカレイです。マコガレイにそっくりですが、両目の間にウロコがないことと、腹側の尾の付け根が黄色いことで見分けます。マコガレイのことをマガレイと呼ぶ地方もあり、あまり区別しないようです。外洋に面した港や、潮通しのいい湾口にいますから、アオイソメとマムシのミックスを試してください。活きエサ以外の喰いはよくありません。口が小さく、ゆっくりと吸い込みますから早アワセは禁物です。
 

 東北から北海道北部の日本海側に分布。東部に生息するクロガレイと混同されがちですが、クロガシラのヒレには黒い条紋があります。やや深い砂底に生息するため、オキガレイとも呼ばれ、船釣りのターゲットにもなっています。春先に水深10〜30mの浅場に乗っ込んで産卵し、最大で約60cmまで成長します。汽水域を好み、内湾や港内では、日没後にも釣れますから、澪(みお)や障害物、根などがあって潮が混ざり合う場所を攻めてください。

 カレイの中ではやや暖かい場所を好み、九州から北海道南部まで分布しています。大分の城下(しろした)カレイはこの種類ですが、海底から湧く淡水浴のおかげで美味しくなりました。マコカレイとは真子鰈のことで、真子が大きく美味なことから名付けられました。水深120mより浅い砂泥底に生息し、体長45cmくらいまで成長します。春から夏が産卵期(旬)。マガレイやクロガシラによく似ていて、クロモト、アマガレイ、アマコガレイとも呼ばれます。

【ワンポイント】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マコガレイは波の穏やかな海岸で、カニ・エビ・アサリなどを食べていますが、漁船の荷揚げからこぼれたイワシなどを目当てに湾内に入ってくることがあります。内湾に生息するイソメやユムシ、ぼけなどを使ってください。匂いの強いまむしもオススメです。満潮前後の潮が動く時間帯に、防波堤の先端から狙ってみてください。
 

 日本各地の内湾や河口などの汽水域に生息する、淡水につよい種類で、北海道ではイシモチと呼ばれます。泥の混じった場所よりも、きれいな砂や砂利底を好みます。ウロコがなく、ヒレを含む全身に白い星模様があり、大きくなると背中に1〜3列の石状の固い鱗板(骨質板)ができます。おもに船釣りのターゲットで、マコガレイよりやや遅れて釣れ始めます。70cmにも育つフィッシュイーターですが、皮に独特の匂いがあるので、シメるときに石と皮を剥いでしまうのがコツです。

【ワンポイント】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
動きの活発なアオイソメや大型のユムシを使ってください。潮が緩いときにはとくに積極的に誘う必要があります。引きがつよいわりに口が小さいので、早アワセだとスッポ抜けてしまいます。また歯が鋭いので太めのハリスと鈎を使ってください。派手な仕掛けを好みますからルミコオレンジをつけて、地形に変化があって潮が動くポイントを攻めてください。思いがけない浅場で大物がヒットするかも!

 イシガレイとヌマガレイの交雑種です。両種の産卵期と産卵場所が重なっているため自然交配したようです。数は少ないですが、かなり大きく成長し、道内の日本海側で釣ることができます。眼は右が普通ですが、左側のこともあります。体のウラ表両面にある、小さく堅い石状の斑点が特徴です。あまり人気はありませんが2月〜3月の産卵期には身も締まって刺身でもいただけます。
 

 オホーツク海から北海道、本州の日本海沿岸まで分布し、最大で40cmまで成長します。冬季に産卵のため、浅場に集まったときに捕獲されるので、浅場カレイと呼ばれます。この時期は肉厚で真子が大きく、脂も乗って美味なため、店頭では子持ちガレイとして切身で売られています。関東では市場での取扱量が最も多いカレイですが、北海道では絶対数が少なく磯から釣れることはまれです。冬場以外は煮付けや塩焼きで食べるのが一般的です。

 石狩湾から台湾まで生息する暖海性のカレイで、北海道では南部にわずかに見られる程度。沖釣りで、深場の根魚を狙っているときに外道として釣れますが、岸から釣れることはまれで、おもに日本海の底びき漁業で捕獲されます。側線をはさんで3対の大きな斑紋があり、この斑紋が虫食いに見えることからムシガレイと名付けられました。紋ガレイとも呼ばれます。水分が多いことから、全国的にミズガレイとも呼ばれます。
 

 春から夏にかけてのターゲットで、最大50〜60cmまで成長します。水深200m前後の砂沼地にすみ、3〜4月に浅い場所で産卵します。口が小さく補食がヘタな上、警戒心がつよいので小突くと釣れません。数の少ない北海道ではあまり一般的ではありませんが、東北地方では最高級魚として珍重されます。茶色い斑紋とヨレたような体型が、ババっちくて婆さんのようなのでババガレイ・ウバガレイと呼ばれることになりました。楕円形で口が小さく、体表に粘液が多いのが特徴です。粘液のせいでヌルヌル滑るので、滑た鰈=ナメタガレイとも呼ばれます。

 早春から岸寄りする投げ釣りのターゲットで引きの鋭さが魅力です。北日本から北海道の水深30m以下の浅い砂底に生息しています。ハナガレイに似て、体表に砂粒のような白点と黒点が散らばっていますが、口が長く尖っていて、腹部後半の縁に黄色い帯があるので見分けるのは難しくありません。通常は全長20〜30cmですが、最大で50cmまで成長します。抱卵もの以外は、肉が薄く水っぽいので唐揚げに向いています。
 

 通常は30cm前後ですが、最大で90cmにも育つ大型種で、ヒラメのように左側に眼があるのが大きな特徴です。汽水域どころか、完全な淡水にも生息するため川カレイとも呼ばれます。ヒレに黒い縞模様があることから別名タカノハガレイ。体表にザラつきがあるので、道東ではゴソガレイと呼ばれます。身は脂が少なく水っぽいのでカラ揚げ向き。寒い時期以外は臭いがあるのでリリースされることが多いようです。

 関東以北。日本海側では山陰から北のやや深い砂泥底に生息します。下あごが出ているのが特徴で、眼が頭の縁辺にあって腹側からも見えます。船釣りがメインですが、産卵期には防波堤や砂浜からも狙えます。普通のカレイは底生ですが、ソウハチは群れで中層を回遊するフィッシュイーターだと言われます。5月中旬から7月末がベストシーズン。口が弱いので強アワセは厳禁です。干物で美味しい魚ですが、40cm以上の大型になると、独特のニオイも消えるので刺身もOK。





 ヒラメはカレイ目-カレイ亜目-ヒラメ科に属するカレイの仲間です。見分け方として、左ヒラメに右カレイと言われますが、ヌマガレイやダルマガレイのように左向きのカレイもいますし、ヒラメ科でありながらアラメガレイやテンジクガレイと名付けられた種類もいます。一番の違いは、カレイがゴカイ類を食べるのに対して、ヒラメはアジやイワシなどの小魚を食べること。そのためヒラメは歯も口も大きく荒々しい顔つきをしています。



 城下カレイという例外があるとはいえ、一般的にはなぜヒラメが高級魚なんでしょう? それは、ヒラメの漁獲高がカレイの1/50と極端に少ないので希少価値があるから。また日本料理の基本として、魚料理を出すときには頭を左に向けるというルールがありますが、右向きのカレイにはこれができません。ヒラメは尾カシラつきの活き造りで出せる和食向きのサカナであること。これが高級魚の秘密です。