クロ釣りの技 【 仕掛けで差をつけよう - 食わせ技編 1 】
023. オキアミを加工して釣果アップ!自宅でできることはやっておく。 【 常冨正美 】
 チヌ釣りではいろいろなエサを使うことが定着してきたようだ。特に、エサ盗りが多い時期はその対策を兼ねて、多くの釣人が数種類のツケエを使い分けるようになった。 同様に、クロを相手にした場合でも状況によってはツケエを使い分けている。

 自分はオキアミの生、エビのムキミ、オキアミ生に『つけ餌にこれだ!!磯』を浸したものと、最低でも三種類は持参する。さらに、現場では皮をはいでオキアミ生のムキミも作るから、これだけで四種類のツケエが使えることになる。 そして、クロの食いが落ちたと感じたら、すぐにツケエを交換してみる。それだけのことで再び食いが上向いたことは今までに何度も経験したし、仲間から報告を受けたことも少ない数ではない。

 以前は、冷やした塩水で生のオキアミを締めていたが、前述しているマルキュー鰍ゥら発売された『つけ餌にこれだ!!磯』も同じ効果が出せることが分かり、現在はこれに頼っている。 ただし、いくら効果があるからといって、漬けっぱなしにするのはよくない。オキアミの頭と尾を切り捨て、十分ほど漬け込んだ状態が一番いい。あとは捨ててしまう。その程度の時間なら、指先でつまんだとさベタつくことが少ない。

 軟らかいオキアミの身を締めるだけなら、ほかにもいろいろな方法がある。簡単なところでは、塩や砂糖、味の素、ハイミーを振りかけるだけでいい(砂糖や塩だけでは異変が防止できない)。 わざわざ頭と尾を落として、あらかじめそのような処理をしておくのは、オキアミ生と比較するとエサ持ちがいいこともある。さらに、遠投したときも鈎からツケエがズレることも少なく、鈎落ちしにくいという新たな利点も生まれる。 ただ、私の場合は、単にツケエを加工するだけではなく、あらかじめ家でやれることはすべてやっておくというところにつながる。

 ツケエに使うオキアミは加工が終わればグレ鈎の4号、5号、6号にちょうどいい大きさに分類して、取り出しやすいようにタッパーに分けて持ってゆく。4号鈎に合った大きさとなると、サシアミよりちょっと大きい程度でしかないのだ。 釣場でそれを選定するよりも、自宅でやっておいたほうがいいことは誰でも分かる。特に、競技会においては、いちいち鈎に合ったサイズを探していたのでは、気付かないうちに時間をロスしており、それが影響してくるからなおさらだ。

 同様のことがほかにもあてはまる。たとえば、ガン玉の切れめを広げたり、サルカンを使用するならハリスの太さ・長さを決めて頼んでおくとか、ハリスにはガン玉を挟むためのティッシュを巻きつけておくなど、いくらでも準備することはある。 朝マズメからの釣りが予想されるときは、鈎をハリスに結んで仕掛け巻きに巻いておけば、スムーズに釣りが始められる。


『 ツケ餌にこれだ!!磯 』 はドリップタイプで、オキアミに直接かけるだけで黒変を防止し、鮮度を長持ちさせる。身がダレるのを防ぐから、遠投釣りにも十分対応できる。また、旨味成分であるペプタイドが含まれているから、魚の食欲を刺激する。
ライトハウス出版のサイトを表示する

このページを閉じる
九州釣り情報は株式会社ルミカが運営しております。 www.lumica.co.jp 株式会社ルミカのサイトを表示する