クロ釣りの技 【 仕掛けで差をつけよう - 小技・裏技編 】
093. 瀬変わり後も即釣ができる仕掛け回収法。 【 丹羽正 】
 釣場においては、なにごとも迅速にやるに限る。急に時化てきた場合なんかは、もたもたしていると命取りにもなりかねない。焦ったり慌てたりする必要はないけれど、仕掛け作りやマキエ作りをはじめ、なにごともテキパキとやってしまおう。

 大したことではないけれど、できるだけ時間のロスを少なくするための小技をいくつか紹介してみよう。 たとえば、瀬変わりするとき、竿と仕掛けをそのままの状態にして船に乗り込むのはトラブルのもとである。かといって、納竿するときのように仕掛けを切って、竿を仕舞ってしまうのも時間の無駄。

 では、どうするか。 遊動仕掛けの場合は、サルカンの少し上を持つとシモリ玉、ウキ、クッションゴムなどがサルカンの上でひとまとめになるので、図のようにシモリ玉の上で道糸をカットする。 このままポケットに突っ込むとバラバラになるので、道糸の端に輪を作っておくのだ。こうしておけば、次の釣場でシモリ玉やウキを順番に素早くセットすることができる。

 この手を利用して、釣行前によく使うウキのセットをいくつか作っておくのもよい。シモリ玉やクッションゴムといった小物は、ケースから取り出すときにポロッと落としてしまいがちで、とさどきイライラさせられるけれど、道糸に通しておけばその心配がぐっと少なくなる。 小物の整理とか使い勝手をよくする工夫といったことは、釣果に直結するようなことじゃないから、案外おろそかにされるけれど、やれることはできるだけやっておいたほうがよい。それも、家でやっておくのがミソである。 これくらいのことで一分時間のロスを防ぐことができれば、一分だけ長くツケエを海に入れておくことができるのだから。

 次にガン玉。これも扱いにくい小物の一つで、ハリスに傷をつけないためにはなるべく軟らかいものを使いたいが、軟らかいものほどケースの中で割り込みが潰れてしまう。とりわけ7号、8号といった小さなやつは、割り込みが渡れていると打つのに苦労する。 私は釣場でイライラさせられるのが嫌だから、暇なときに家でガン玉の割り込みを広げておく。といっても、爪の先では広げられないので、直径2mmくらいのステンレスの棒の先を潰した小道具を使っている。 作るのが面倒なら、メガネ用のミニドライバーでも代用できるし、ラインカッターの刃でもなんとかなりそうだ。 そして、ガン玉ケースには両面テープを貼っておく。そうすれば、ポケットの中でガチャガチャ当たって割り込みが潰れる心配がない。

* インターラインの場合なら、上記のような仕掛けの回収法は必要ない。ハリスを切って竿をたたみ、余った道糸をスルスル巻くだけでOKである。




ガン玉の割り込みはこれくらい広がっていればOK。
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