Q & A 【 間違いだらけのウキテクニック 】
Q 01. ウキはなんといっても感度が大事なのだろうか?
【 どの機能を優先させるか 】

ウキには、大きく分けて次のような三つの役割がある。

@ 魚信を知らせる
A 仕掛けを運ぶ
B ツケエの深度を維持する

 それぞれがバランスよく機能して初めて『いいウキ』と呼ばれるのだと思う。 もちろん、釣法とも大きく関連していて、どの役割を優先させるかは釣人個人の判断に委ねる部分が大きい。 いい例が、私の考案した浦島円錐だ。このウキ、超敏感とはいえないが、よく釣れる。自己弁護してるわけでなく、本当によく釣れる。
 なぜか? 魚の警戒水域の外側を釣るからだ。足元近く(これを警戒水域と呼ぶ)は魚の警戒心が極度に高まっているから、ツケエの不自然な動さに対しても、食い込んだときのウキの抵抗に対しても、敏感に反応する。 しかし、この水域よりも外側なら、警戒心は非常に低い。だから少々の抵抗にもこだわらず、一気に食い込んでくる。逆にウキの抵抗はあったほうが、食い込みはよくなることもある。


【 感度より浮力を重視した 】

 もう一度繰り返すけど、浦島円錐の感度はほどほどでしかない。感度よりも遠投性能、潮つかみ性能を重視したからだ。 浮力も大きめだと、重たい水中ウキや大きなガン玉が使える。だから仕掛けがよく飛ぶ。エサを沈めたり動かしたりの操作性もよくなる。クロのタナが深いときは、竿二〜三本のウキ下もわけなくとれるし、チヌも狙える。 感度を重視する人は、冒頭で紹介したウキの役割の@を優先し、魚が食い込んだときにかかる抵抗を極力減らそうとしているのだ。それはそれで間違いではない。
 だけど私は、Aの役割のほうが上と見て、魚の口元にエサを届けることをまず考えた。それも警戒心の少ない魚に……。感度なんて二の次、三の次である。 本当に感度のいいウキを追い求めたら、ハエウキになってしまうだろう。だけど、それでは飛ばない。飛ばしウキと併用しなければならない。竿一本以上の深いウキ下も探れない。ツケエを速く沈めることも不可能だ。 もちろん、ハエウキが強みを発揮する条件だってある。感度のいいウキでないと食い込まないときもあるだろう。でも、ほんのわずかな瞬間の勝負でしかない。その「ほんのわずかな秒分」のためにだけ、貴方はあえてハエウキを使うだろうか? クロしかいないところへエサを落とすならハエウキがいい。しかし、条件を考えれば、感度+ポイントを狙うAの役目のほうがさらに大切になるだろう。 この、ほどほどの感度、浮力を持ったウキを自分で使いこなし、あの当たりでああだったという経験を積み重ね、水面下のクロの就餌を推測し、それを次の当たりに生かすことが大切だ。


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