Q & A 【 間違いだらけのウキテクニック 】
Q 05. チヌ釣りは棒ウキ、ク口約りは円錐ウキが常識?
【 魚種ではなく釣場の違い 】

 近くの波止を覗いてみると、いかにも物慣れた感じでチヌ・メイタを狙っている人は、大半が棒ウキを使っている。それも小型棒ウキから1、2号負荷の大さな棒ウキまで実にさまざまである。 ところが、ひとたび磯に目を向けると、春の乗っ込み最盛期でも棒ウキを使っている人は少ない。たとえチヌ狙いでも、ほとんどの人は円錐ウキを使用する。
 これでお分かりだろう。チヌとクロの違いではない。釣場が違うからである。 磯という釣場は一般的に波が荒く、流れも速いことが多い。かたや、波止は波が穏やかで、流れもそんなに速くない。それぞれ状況に適したウキを使い分けているに過ぎないのである。 チヌは棒ウキでないと食わないとか、クロは円錐ウキでなければ絶対釣れないということはない。ただ、使いやすい状況と釣り方があるにすぎない。
 初めての釣場へ行って、そこが波止だったら、とりあえずは他の釣人と同じウキを使用してみればいい。その釣場の状況では、多分みんなが使っているウキが使いやすいはずである。釣場に慣れたとき、今度は本当に自分が使いやすいものにすればいい。


【 変化が大きく出る棒ウキ 】

 棒ウキと円錐ウキを比較したとき、棒ウキのほうがエサの動きや小さな当たりを大さく表現するという特徴がある。ツケエが海底に着いた、離れた、ガン玉まで底に届いた…などの様子が、棒ウキだと非常に分かりやすい。 だから、底を釣ることの多いチヌ釣りに関しては、ビギナーにとって棒ウキのほうが使いやすいということもできる。
 そう、波止は圧倒的にビギナーが多い。だから、波止は棒ウキが多いのである。 それに村して、円錐ウキのメリツトを生かそうと思えば、波止というフィールドはあまりに狭い。釣場自体は広いのだが、釣人の数が多いから、仕掛けを流す範囲が狭められてしまうのだ。 特に、深いウキ下をとり、ゆっくり沈めた後も誘ったり送ったりを繰り返す釣法にとって、流す範囲が狭いことは致命的だ。
 その点、棒ウキなら、ポンとほうり込んで、あとは自然に流せばいいだけである。流す範囲が狭くともそれほど気にはならない。 また、足元からいきなり水深が10mを超える釣場も、円錐ウキは苦手としている。これが磯なら、どこかにカケアガリがある可能性は高い。しかし、波止ではなかなかそうはいかない。よほど、付け根寄りへ移動しなくては…。


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