Q & A 【 間違いだらけのウキテクニック 】
Q 06. 有名なウキや名人が愛用するウキはよく釣れる?
【 ウキを変えると釣れる? 】

 同行者はよく釣れたのに、自分は釣れなかった。 去年は年間で20尾以上のチヌを釣ったのに、今年は半年過ぎてもまだ1尾も釣ってない。 俗にいうスランプという奴で、これに陥ると、不思議にウキを変えたくなる。竿やリール、道糸、鈎を変える気はさらさらない。ウキの次は、せいぜい集魚剤程度だろうか。
 ところが、日頃使い慣れたウキを変えると、いよいよ釣れなくなる。ますます泥沼にはまってゆくばかりである。 また、自分の釣りというものを確立してないビギナーにも、似たような傾向は見られる。釣法が決まってないから、どんなウキが一番自分に合っているかが分からない。だから、どんなウキを使っても、このウキにはどのような特徴があるのかも分からない。
 ウキを選ぶのは気分次第で、棒ウキがいいといわれれば棒ウキ、円錐ウキを沈み加減にしたほうがいいといわれればそうする。で釣れなければまた変える。 そして、日く。「このウキは釣れん!」
 ビギナーが釣れないのも、スランプに陥って釣れないのも、断じてウキのせいではない。狙った魚がクロであれチヌであれ、その魚の口元にツケエを送り届けるまでの過程において、どこかでミスがあったからなのだ。
 時期、釣場、ポイント、エサ、ウキ下、マキエとのマッチ、魚の活性度などなど、釣れるか釣れないかを決める要素は多い。だが、ウキの占める割合はほんのわずかでしかない。 遠投できない、負荷が小さいからウキ下を深くでさない、風に流されやすい−その程度である。(それにしても、ウキを変えずに解決する方法はある) したがって、ウキを変えたらスランプを脱出したなんてことはありえない。たまたま、そのウキで釣れることはあるだろうが…。


【 一つのウキを使いこなせ 】

 自分自身が三連玉ウキから二段ウキヘ、そして現在のどんぐりウキへ移行した過程を振り返ってみると、決して浮気はしなかった。一つのウキを徹底して使い込まないと、特性やよさが分からないと思ったからだ。
 そして今、その考え方は間違いではなかったと信じている。 いつの間にかウキの世界にも流行が生まれた。多くの人が憧れるウキが次々と出現し、また消えてゆく。トーナメントを制した新しいスターがこんなウキを使っていると聞けば、自分も同じものを使いたがる。
 それが悪だとはいわない。 しかし、いたずらにウキケースの中身だけを増やしたところで、本当に魚が釣れるようにはならない。たとえ一時的に持てはやされたウキであっても、使い込んで特性を知り尽くせば、魚釣りの技術は大きく進歩するだろう。 やがて自分の釣りが確立する。そのとさ、初めて、自分の釣りに合ったウキ、合わないウキの判断ができる。そして、自分に合ったウキが『いいウキ』なのである。


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