WONDER LAND 2 【 道具編 - リール 】
Q 15. レバーブレーキはどんな使い方をするのですか? 使ってみたくてつい緩めると、魚が根に潜ってバラしてしまいます。
 ストッパーをオフにするとローターは逆転する。その逆転にブレーキをかけ、魚の逸走をコントロールしようというのがレバーブレーキ(以下、LBと記す)で、日本独特の機構だと思う。 これの最大の目的は、スピニングの欠点である道糸の送り出しをスムーズにしようというところにある。 同じ目的で、LBが登場する前は逆転という方法があった。が、これは慣れるのに時間がかかる。練習も必要だし、経験も欠かせない。

 また、大物の引きに対して竿尻を腰に当てていると、この逆転が非常にやりづらいこともあった。 ただ、往々にして、LB機構があると簡単に糸を出す癖がつきやすい。その結果、魚を走らせすぎてバラすケースが多くなる。

 ドラグと同じで、LBもぎりぎりまで我慢することが望ましい。そのへんは各自が体で覚えるしかない。名手と呼ばれる釣人は、いずれも自分流のLB使いこなし術を身につけている。 初めて使う人はボラで試してみるといい。0.8号ハリスでボラを食わせ、どこまで竿を曲げられるかを感覚で覚える。

 LBのもう一つのメリットは、フィニッシュの段階にある。一人で掬う場合、玉網の上に魚を寄せ、レバーを緩めれば大物でも掬いやすい。また、魚を玉網で掬ったら、玉網を仕舞い込んで短くしてゆく。そのとき、道糸を繰り出し、筆先にかかっているテンションを緩めてやらなければならないのだが、LBならこれが片手でできる。

 ビギナーはLBを使いこなすのが大変だとは思うが、どうせやるなら最初から親しんだほうがいい。そのほうが早く使いこなせるようになる。 そして、いったん慣れてしまうと、その便利さが当たり前になり、もうLBがないリールは使えなくなる。



★ ワンポイント・レッスン ★

 スピニングリールのドラグはワッシヤーを何枚も重ね、それをボルトで締めている。以前は性能が芳しくなく、 微調整が効かなかった。 しかし、最近のドラグは微調整が効き、特に優れた性能のリールは、道糸が出るときはスムーズに滑る。 寄せるときはカチッと締まっている。 高級品と低級品の違いはこんなところにもある。


A 15. ドラグと同じで、ぎりぎりの段階まで我慢する。
0.8号ハリスでボラを食わせ、どこまで我慢できるかを体で覚えよう。
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