WONDER LAND 2 【 仕掛編 1 - 道糸 】
Q 18. 道糸の値段はバラバラです。高価なものほど強いですか? 4〜5号なら安い道糸でにかなり丈夫だとおもいますが・・・。
 「 Q22 」 のハリスでも似たような質問が出てくる。品質管理、及びメイド・イン・ジャパンかそうでないかというところは共通している。 つまり、安価な道糸はチェックが甘いから、たとえば3号と表示されていてもすべてが本当の3号ではない。部分によって太い・短いがある。また、素材自体の分子構造が異なり、切れやすい気がする。 さらに、国産と外国製品との差も大きい。外国といっても、アメリカなど先進国の商品なら問題ない。

 が、発展途上国で製造されたものは、商品を製造する機械がまだそれほど進歩しておらず、それを繰作する人間も日本ほどの技術がない。人件費も安いし原材料費も安い。それを日本に輸入して、関税をかけたとしてもなお国産より安い。 道糸を巻いているスプールをとってみても、角の面取りが国産ほどきれいではない。そんなちょっとした配慮も違う。

 国産の場合、特に道糸は均一でないと満足しない。それに答えるためには、途上国が使っているものよりずっと高価な機械を使用し、最初から最後まで均一な太さの道糸を作らなければならない。 操作する人間も、ヒマとカネをかけて教育する。

 もう一つは原材料がある。 漁網に使うナイロンで道糸を作れば非常に安くできる。しかし、漁に使うのは相当太い。だから、強度はそれほど問題にならない。 反面、釣りに使用する道糸は細い。1・5号や2号というサイズで、各メーカーがしのぎを削っている。

 さらに、最近の道糸はプラス・アルファの魅力でアピールしている。どの商品も強度に差はなくなってきたからで、付加価値がないと販売競争には勝ち残れない。 たとえば、滑りがいい道糸を作ろうとしたとする。すると、滑りをよくするための素材を道糸の表面にコーティングしなければならない。または、ナイロン自体に滑りをよくするための素材を含浸させる必要がある。そんな道糸は軽く振るだけで速くへ飛ぷ。水切れもいい。 軟らかい道糸を作ろうとすれば、やはりそれなりの処理が必要になる。 工程が増えれば確実に価格に跳ね返ってくる。

 このように、道糸に関していえば、必ずしも強度だけの問題ではない。決して安いものが弱いのではない。ただ、快適に釣りをしたいと思えば、いろいろな手を加える必要がある。



★ ワンポイント・レッスン ★

 いくら高価だとはいえ、一回の釣行当たりの経費にすれば、道糸はそんなに高いものではない。 それに、リールや竿と同じで、安いものは雑に扱う傾向が強いから、できたら中級品以上の道糸を大事に使う癖をつけてほしい。


A 18. 均質の強度プラス軟らかさ、しなやかさ、比重などの付加価値があり、高価な道糸ほど使いやすさに重点を置いている。
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