WONDER LAND 2 【 仕掛編 1 - 鈎 】
Q 33. 一度使った鈎は再使用できますか? また、再使用するためには、使った鈎にどのような処置を施したらいいのですか?
 鈎先は非常に鋭くなければならない。釣人は、このことを常に念頭に置く必要がある。したがって、以前は購入したばかりの鈎でも、一本一本の鈎先を必ずチェックしていた。製造技術が現在ほど進んでなく、また検品も厳しくなかったからだ。 さすがに、釣人の目が厳しくなり、また技術の進歩に伴い、ここ十年ほどは、一流メーカーに限るとその必要はなくなっている。が、釣りをしている最中でも、鈎先のチェックは怠れない。

 根掛かりしたときは当然、陸上で軽く岩に引っかかったときでも、爪に当てて鈎先を確認しておかなくてはならない。少しでも鈍れば即座に交換する。 鈎先にそれほど注意を払っておきながら、再使用したいという考え方はちょっと理解しにくい面がないではない。が、使い捨ての多い風潮に歯止めをかけようという気構えは好感が持てる。

 平均的なウキ釣り用の鈎は、一本の単価が15〜25円にすぎない。それを大事にしたいという考え方には賛成する。 このとき、一番に問題となるのが錆びだ。これが出ると強度が落ちるし、耳の部分が錆びるとハリス切れの原因にもなる。 これを防ぐには真水で洗うしかない。洗ったあと、食用油を塗るとさらに効果がある。機械油を使うと、臭いのせいか魚が食わなくなる。 雨に濡れたり、海水がつい指先でつまんだりすると、一度も使用してない鈎でも錆びがでることがある。釣行前は必ずチェックしておこう。

 錆び以外の異常・・・鈎先が潰れている、少し曲がっているなど、若干でも異常が認められたら、その鈎は再使用するのを諦めたりしたほうがいい。 明らかに鈎先が潰れているものは、よほど上手に研ぎ上げないと購入時の形には戻せない。また、曲がった鈎を戻すと焼きが戻り、再びそこから曲がったり折れたりする。

 見た目には変化がなくても、鈎先は使っているうちに自然と甘くなっている。ルーペで観察すると、鈎先が折れてなくなっていることもある。 二、三日後に再使用する分には問題ないと思うが、念のため鈎先用のヤスリで鈎先をタッチアップしたほうがいいだろう。 一ヶ月先に使うのなら止めたほうが無難だ。


● 釣具店では鈎先を研ぐための専用砥石が販売されている。これを使用する時は必ず鈎先方向へ研ぐ。鈎先から鈎軸側へ研ぐと鈎先が折れる可能性がある。


A 33. どうしても再使用したいなら真水で洗って錆を防ぐ。 ただし、二、三日以内に使うこと。それ以上置く場合は避ける。
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