WONDER LAND 2 【 仕掛編 1 - 鈎 】
Q 36. 折れたり曲がったりする鈎は欠陥があったからですか? また細軸の鈎は弱そうに見えますが、曲がったりしませんか?
 絶対に折れない、伸びないという鈎はこの世に存在しない。鈎に耐久カの限界を超えた力が加わると、折れるか伸びるかする。その意味からすれば、一概に欠陥品だとはいえない。 何度か同じことをいっているように、技術が進み、厳しくチェックされるようになっているから、一流メーカーの商品で明らかに欠陥といえるものは、まったくなくはないが極端に減っている。 厳冬期でクロが食い渋ったときに効果がある細軸の鈎、たとえばOHアミグレにハリス4号を結んだとしよう。それに大型のオナガが掛かったらどうなるか。

 まず鈎が曲がるか祈れる。 それを、鈎が欠陥だったといい切れるだろうか。 私なら、釣人の選定ミスだという。 では、軸が細いと簡単に曲がったり折れたりするのかというと、そうともいい切れない。鈎の強度を一番発揮できる掛かり方をしていれば、なかなか曲がったり折れたりはしない。 もちろん、先のケースには当てはまらない。オナガや青物、マダイ釣りに細軸鈎を使用するのは、無謀としかいいようがない。鈎を選定する際にもタックルバランスを考えることが必要になる。 ただ、ここでは、鈎の製造工程で鋼に炊きを入れるとき、粘りのある鈎にするか、それとも硬さを追求するかという二つの考え方があることを覚えておかなくてはならない。

 粘りを出そうとすると、限界を超えたとさ鈎は曲がる。硬さを追求すると折れる。竹と木の違いと思えば分かりやすいだろ。 後者は一般的に太軸の鈎が多く、クロ釣りに使われることが多い。

 太ハリスを使うときも、この太軸で硬い鈎がいい。ハリスのパワーでやり取りでさるから、わざわざ鈎に粘りを持たせる必要はない。 また、太いハリスを細軸鈎にきっちりと結ぶのは、面倒でもある。 逆に細ハリスを使う場合は、粘りがある細軸を使ったほうがトラブルは少ない。





★ ワンポイント・レッスン ★

 鈎は鋼でできている。 鋼とは、程度の差はあれ、バネと思っていい。つまり、わずかに伸びたときは復元するということだ。 やり取りの途中で鈎が外れ、巻き取って見ると鈎は正常な形をしている。これでは、誰も鈎が伸びているとは思わない。 このケースはバリ釣りによく見られる。途中でよく鈎が外れるときは、もっと軸が太い釣に替えてみよう。


A 36. 鈎の耐久性にも限界があり、それを超えると曲がったり折れたりする。
トータルバランスを考えて鈎を選定してほしい。
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