WONDER LAND 2 【 仕掛編 2 - ウキ 】
Q 40. ウキの素材はいろいろありますが、釣研ウキはどんな素材が使われていますか? また、なぜその素材を使うのですか?
 樺゙研のウキは大半が桐で、棒ウキの一部にカヤがある。水中ウキは黒檀が圧倒的に多い。また、95年からはハードウッドやメタル (ステンレス) にも着手し、96年にはチタン製、カーボン製というウキも発表している。 さらに、飛ばしウキの一部には特殊ゴム(NBとばし)、夜釣り専用ウキの中には合成樹脂(インナーケミ)も登場した。

 これらの流れから見ると、まずウキは浮くことが前提であるから、比重が1・0以下の素材が対象になる。さらに、低重心で安定性が高いウキを作るには、より小さい比重の素材ほど望ましい。 その結果として、桐が選ばれた。比重が小さく、加工しやすい。木目も美しく、海面での安定もいい。これがウキの素材として多用される理由だ。

 ただ、軟らかいと加工しやすい反面、欠点もある。釣研のハードコーティング技術をもってしても、強い力がウキの表面に集中すれば傷が入る。 この傷が原因で魚が釣れなくなることはないが、そのまま長時間使用すると浸水する可能性があり、それにしたがって浮力が落ちる。

 この欠点を解消するためにメタル、特殊強化ウッド、カーボン、チタンなどの新素材ウキを開発した。 これらの新素材は比重が大きく、そもそも水には浮かない。だが、独自の密閉技術により、浮力室を内部に設けることで、新しいウキの素材として使用できるようにした。 その結果、表面強度の向上はもちろん、高い浮力を持たせることにも成功し、その分、重いオモリを下部に集中させて、抜群の安定性を持たせることができた。 中でもカーボン、チタンは重量的に軽く、より重いオモリを内蔵することができたので遠投性にも優れている。 さらに海水による腐食も皆無で、半永久的に使える。


【 三原ウキSP (左) 】
バランスの安定したハードウッドと真鍮オモリを採用し、水中での安定性と感度を確保した。沈め釣りの元祖、三原憲作が開発した沈め釣り用のウキ。もちろん、通常の使い方をしても高性能を発揮する。
【 チタンどんぐり (右) 】
軽量チタンを削り出した逸品。重心が低く、衝撃に強く、まったく腐食しない。ボディはチタン素材の美しさをそのまま表現し、トップカラーの面積を広くして、イエローのアシストカラーで視認性を高めている

【 インナーケミ (左) 】
従来、ケミホタルをウキに差し込む夜釣り用ウキはあったが、どうしてもケミホタルにハリスが絡む。それを解消するため、ウキの内部にケミホタルを内臓させたのがこれ。オナガ、マダイ、イサキ釣りに・・・。
【 カーボンどんぐり (右) 】
カーボン繊維製のボディだから、本体が非常に軽い。その分、内臓オモリを下に持ってきて、これ以上はないという低重心を実現した。砲弾型シェイプは沈むときの抵抗を最小限にとどめている。



A 40. メインは桐だが、長所もあれば短所もある。
その短所をカバーするためメタル、カーボン、チタンも使うようになった。
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