01 ガラ引き & ハンマー釣法

ケミホタルフィールドスタッフ
菊地保喜

週刊釣り新聞ほっかいどうの記者という恵まれた釣り環境にいる菊地さんの守備範囲は広く北海道全域におよぶ。目立つ仕掛けをおそれずに使うパワーと年間釣行100回をこなすバイタリティの持ち主でもある。

ソイ釣り

 北海道で釣りの対象魚となるソイ類は、クロゾイ、マゾイ、シマゾイ、ムラソイなど。このうち、ムラソイは地方名で「ハチガラ」と呼ばれ、ほかのソイ類とは生息場所が多少異なるため、ソイ釣りのジャンルには含まれない場合が多い。また、マゾイは標準和名が「キツネメバル」で主に船釣りのターゲットだが、磯では春や晩秋から初冬にかけて水深のある釣り場で釣れる。すべて「フサカサゴ科」でメバルやメヌケ、カサゴなどの仲間。
 ソイは全道的に分布し、岩場はもちろん漁港でも手軽に狙えるターゲット。夜釣り主体に春から初冬まで狙え、北海道では15年ほど前から始まった、ソフトルアーを使ったロックフィッシュゲームの火付け役ともなった魚。夜行性で、どう猛そうな顔つきから受ける印象通り当たりが強く、サオ先の ぎょぎょライト が激しく揺れる様は、夜釣りの醍醐味を満喫させてくれる。
 私の場合は手軽なソフトルアーから投げ、ウキなどいずれの方法でも狙うが、ターゲットをソイに絞る場合はガラ引きで狙う。

ぎょぎょライト - 夜釣りでの置き竿釣りに欠かせない竿先ライト。暗闇の中で、竿先に伝わる魚のアタリを光でお知らせします。

ガラ引き

 函館市を中心とする道南地方で古くから行われる釣法。クロゾイは日中、消波ブロックや岩礁帯などの根回りに潜み暗くなるのを待つ。薄暗くなるころから活動が活発になり、エサを求めて周辺の表層近くを泳ぎ回る。
 ところが、35cmオーバーの良型になると警戒心が強く、海底近くを移動する場合が多い。良型狙いに抜群の威力を発揮する釣法だ。仕掛けは海底を引きずっても根掛かりが少ないように、オモリは番線。タル型オモリでも代用可能だが、落下スピードが速いのが難点。
 それほど目がよくないといわれるソイにアピールするために、番線中央には ぎょぎょライト37、ハリスには ルミコグリーン をセット。
 歴史の古いガラ引きに光り釣法を取り入れることで、驚くほど釣果がアップする。エサは頻繁なキャストでも持ちのいいドジョウ。

ルミコ - 充実のラインナップ。集魚効果だけではなく、仕掛け操作も手助けしてくれる。

ハンマーフロート

 ウキ釣りは、何といってもウキが消し込まれる瞬間が快感。深場のソイ釣りでは、ケミホタル75 が海中に引き込まれて動く様は幻想的ですらある。ハンマーフロート は、遠近問わずに攻められるのが魅力。基本的な仕掛けの作りは単純だが、私の場合は、ハリに夜光ワーム(グラブ)を付け、さらにエサのサンマを付ける。波によってハンマーが上下するとワームのテールが振動し、その振動波をソイが察知する。ソイは光りと動きに弱いので、当然、ハリスには ルミコ を忘れない。興味を寄ってソイが近くに寄れば、たまらずおいしいサンマに食い付くという訳だ。
 中、表層はハンマー、海底付近はガラ引きの2本立てで攻めれば、大漁間違いなしだ。

ケミホタル - 夜釣りはこれがないと始まらない