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グレ(メジナ)の種類と名前の由 / 潮止まりにナゾの大物
産卵と成長 / 水温と釣り方
“ 養殖業者さん ” に聞いてみた
夜の居場所を夜の釣法で / 安全のために
極意満載!! 瀬際のグレの狙い方
男女群島のオナガは遠投で / デカバン秒殺
遠投カゴ釣り / グレの船釣り
特別授業 - 鼻で味が分かるのか / ケミホタル対応ウキの使い分け

 魚類はいくつかの種類の自然のリズム(*註1)にしたがって生活しており、もっぱら昼間だけあるいは夜間だけ行動する種類のほか、昼行性/夜行性の区別があまり明確でない種類もいます。
 グレは基本的には昼行性の魚であり、夜は岩の窪みなどで眠って過ごすのが普通ですが、成長するにしたがって一部は夜間も索餌するようになり、外灯のある港湾では灯りに寄ってきたゴカイを捕食していることがあります。
 オナガもマズメ前後から夜間の暗い時間帯を中心に喰ってきますが、昼間も釣れないことはないため、昼行性/夜行性をはっきりと区分することは出来ません。
 どちらの魚種も24時間いつでも摂食する食性を備えており、潮の速さなどの条件が調えば夜間も活発にエサを追います。

 黒い体(*註2)は暗い場所での保護色であり、両者はもともと暗がりを好む性質を持っています。そのため若魚の間は昼行性がつよくても、大きくなるにつれて昼間はエサを追わず岩陰に潜んだままになり、だんだんと夜間の移動や摂食活動が増えてきます。
 夜間であれば、いくら眼がよくて物の形状を見分ける能力が高いグレといえども、ハリスを見破ることが難しくなります。昼間だったら2号を軽くブチ切っているはずの大物にも余裕の太仕掛けで対応可能。海の中は地上よりも視界が効かないため、障害物の多い磯を全速力で奔りまわって抵抗することも出来ません。だから夜は大物が釣れるのです。

 喰いがたてば何10kgもの大釣りになるのがグレ釣り。グレの群れはイワシの群れほど厳格に統制されておらず、たえず分裂と合流、離散と集合を繰り返しています。群れをつくる魚には、仲間との間隔を視覚に頼らなくても自動調整できるように、人間には到底聞こえないレベルのごく僅かな水の振動を感知する能力が備わっています。磯の岩盤や海水には低周波音を伝えやすい性質があり、グレには低周波音を聞き取る優れた能力があるため、瀬際で不用意な物音を立てると警戒されることになります。



【 註1 】

【 註2 】
太陽光の日周リズムや季節変動、月明かりの半月周期、年間の水温変動、それにともなう食物の変化など。

皮膚にはメラノフォアと呼ばれる黒い色素胞が存在する。眼からの神経は全身の色素胞に繋がっており、砂地のような明るい場所では縮まって体色が白っぽくなるが、岩棚など暗い場所に潜むときには広がって黒くなる。全体的に夜間は黒っぽく、昼間は薄くなる傾向があり、釣り上げたときには海に溶け込むエメラルド色でも、死ねば色素胞が弛緩して黒く変色する。
浅場の岩陰に身を隠すときや敵に追われたときにはマダラ模様の迷彩パターンが現れる。よく観察すると背から腹へと走るヨコ線が見えるが、これは海藻が生えた場所に棲む磯魚の特徴である。



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